「プライバシーマーク合格110番」はPマークの取得・更新、個人情報保護の支援。JISQ15001、PMS文書規程、リスク管理のノウハウ。

第134回 管理するとは、何をすること?

お約束したとおり、今回は「管理するとは、何をすること?」について。

さっそく質問します。
文書を管理するって、いったい何をすることでしょう?

「えーっと・・・文書管理=ファイリングじゃないって、前回書いてあったよな・・・。」

そう。文書管理=ファイリング ではありません。
文書管理 > ファイリング という関係です。

じゃ、ファイリング以外に、文書管理で必要なことは?

「・・・。」

それでは、質問を変えてみましょう。
文書が管理できていない状態って、どんな状態ですか?

「そうだね、フォーマットが変わっても、前のバージョン使ってるとか・・・」
「必要な文書が、どこにあるか分からないとか・・・」
「どれが正しい文書か分からなかったり・・・。」

マイナスの質問をした方が、答えが出る人が、多いんですよね。

「やりたいこと」が分からないときは、「やりたくないこと」から抽出していくとハッキリします。

さて、この場合、文書管理ができていない状態を解消したら、文書管理ができている状態になります。

たとえば・・・
「フォーマットが変わっても、前のバージョンを使ってる」という状態を解消するには、最新版の配布や旧版の回収など、文書の最新版管理が必要になるわけです。

2006年版JISでは文書管理の手順として、次の3つを含んでいることを要求しています。

 a) 文書の発行及び改訂に関すること
 b) 文書の改訂の内容と版数との関連付けを明確にすること
 c) 必要な文書が必要なときに容易に参照できること

さっきよりは分かったけどやっぱり具体的に分からない・・・ものですよね。では、個別にご説明しましょう。


■a) 文書の発行及び改訂に関すること

「・・・それって、結局ナニ?」

確かに、分かりにくいですね。

じゃ、これならどうですか?
「文書発行【の手順】 及び 改訂【の手順】に関すること」

ちょっと、分かりやすくなりましたか?

要は、文書発行の時は、どんな手順で発行するんですか?
改訂するときは、どんな手順で改訂するんですか?
ということ。

 ・誰が、文書を作成するのか
 ・誰が、承認するのか
 ・どうやって、承認するのか  など

手順で重要なのは、「承認」と「記録」です。

誰が承認するのかを規程に定めると共に、承認した記録を残すためのフォーマットを作成しましょう。


■b) 文書の改訂の内容と版数との関連付けを明確にすること

これは、分かりやすいですね。

 ・新旧の文書で、どこが変わったか
 ・それが何版か を分かるようにする、ということ。

改訂した箇所にアンダーラインをひいたり、文字を斜体にしたりするなど、変更か箇所が一目で分かるようにします。

文書には表紙をつけて、改訂履歴(版数、改訂日、改訂内容)を記載しましょう。


■c) 必要な文書が必要なときに容易に参照できること

文書管理というとすぐに連想する、ファイリングの部分ですね。
最新版が、常に参照できる必要があります。

最新版を常に参照できるようにするには、次のような方法が考えられます。

 ・最新版を各部署に配布し、共用のキャビネットに設置する
 ・イントラネットやサーバの共用部分に最新の文書を保管し、
  閲覧できるようにする

でも、これだけでは足りません。
旧版を間違って使わないような仕組みが必要です。

文書を紙で配布している場合は、ちょっと大変ですね。

・配布するときに、どこに何部配布したかを記録しておき、
・改訂されたときには、旧版として回収し、
・配布した数と回収した数が一致しているか調べる
必要があります。

途中で組織変更があった場合などは、さらに管理が大変になりますね。

最新版をイントラネット等で提供していれば、旧版を閲覧できないようにすればよいので、簡単です。


■文書管理は基本の「キ」

個人情報保護マネジメントシステムを運用するために必要な文書が、どれなのかあいまいだったり、フォーマットやルールが改訂されたのに、いつまでも旧版が使用されたりしていたら、個人情報保護マネジメントシステムは適切に運用されません。

文書管理は、自社で決めた個人情報保護のルールを守るための基本です。
 
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