第114回 Pマーク取得スケジュールの作成(1)
プロジェクトメンバーが決まったら、Pマーク申請までのスケジュールを作成します。作業工程の目標をたてておかないと、進ちょくの程度や問題点もわからなくなります。
■最終のゴールの設定
まずは、具体的なゴール(目標)設定です。
今回の最終目標はPマークの取得ですから、「2006年10月に、当社はPマークを取得して名刺に刷って、『お客様、ウチもね、取得したンですよ』と営業マンが誇らしげに見せびらかしている。」など、具体的なイメージがわくゴールを設定しましょう。
取得のための手順や方法論をもとに、今の時点からゴールに向かって工程表を記載する人がいます。逆です。ゴールを決めてから、やり方を決めるのです。先にゴールと日付を書いて、何をするか、工程を決めて下さい。
ゴール(目標)からの逆算のやり方を、「ゴールを決めて、時間と項目で、さかのぼって考える。」と私は言っています。
■中間のゴールの設定
次に、中間のゴールとして「Pマークの申請書類が、完成している。」など紙に書きます。カレンダーの裏紙に書いて、壁に貼っておきましょう。
なぜか思うだけではうまく進まないのですが、鉛筆で紙に書くか、口に出して言うと不思議にうまくいくのです。信じなくてもいいので、一度やってみてください。
さて、中間のゴールを設定する理由は、Pマークの審査は混み合って数カ月待ちの状態が続いているからです。全体像を把握したうえで、自分たちが力を出し切るまでの間を、中間目標に設定するとよいでしょう。
中間のゴールまでの期間は、企業規模・事業内容・扱う個人情報の業務種類・リスクの多寡などによって異なります。
ここでは6カ月間を1つの目安にして考えます。ベンチャー・中小企業は4カ月間を目標にしてもよいでしょう。
■ゴールを設定してから、やり方を決める。
旅行に行く時には、どこに行くか決めて、それから交通手段を決めます。あたりまえです。沖縄行きのチケットを2枚とってから、北海道に行こうか3人で!という人はいません。あたりまえです。
この話をクライアント先でしょっちゅう話すので、「わかっている、またか」と言われます。でも、ゴールを話しているつもりで、方法論ばかり議論している人がとても多いのです。
では、中間のゴールのイメージで、ひとつ演習をしてみましょう。
個人情報保護・情報セキュリティーなんて、一切関係ない世界にどっぷりと浸かって、売ることだけに執念を燃やして生きてきた、貴社の営業マン。
細かいコントロールが出来たためしがないが、営業魂が熱くこもった情熱溢れる営業部長の伊藤さん。
彼らが誇らしげにお客様にPマークを見せびらかしている、そんな構図をプロジェクトメンバーのあなたは想像できますか、どうでしょう?きっと、「無茶ですよー、伊藤さんがそんなモンやるハズないじゃないですかー。」と若手メンバーは言うでしょう。
そこで、プロジェクトリーダーのあなたは、
「そうだよね、でも伊藤さんが行動すれば、本当にこの会社が変革すると思わない? あの男が、お客様に誇らしげにマークを見せびらかすための、計画を練ろうじゃないか!それがオレたちの、裏ゴールだ!」となれば、やる気もでるし、楽しいですよね。
具体的なイメージで考えていくと、無味乾燥になりがちな認証の作業が、会社をよくする運動に変わっていきます。
もちろん工程管理表にも、当初の予定以上に、管理職への啓蒙活動や教育のメニューが記載されることでしょう。
作業の項目は、大きくは前半と後半に分けられ、全部で9ステップです。



