第100回 どんな対応してますか?(9)
プライバシーマーク取得支援のコンサルティングで、
総合不動産会社を担当しています。
根性があるメンバーの作業に、さらに気合いが入ってきました。
「単にPマークを取得するだけなく、続けられる仕組みにしたい。」
「グループ会社間の業務を見直し、業務フローを明快にまとめたい。」
「コミュニケーションを活発にして、モチベーションを上げたい。」
「第三者認証をひとつのキッカケにして、経営の質を向上したい。」
このようなビジョンを掲げて、スタートしました。
個人情報の洗い出しやリスク分析を安易に行うのではなく、
「脚下照顧(きゃくかしょうこ)、まず自分と会社の足下を見つめよう。」
「自分たちが行っている、仕事の地図をはっきりと記そう。」
「日常生活の多忙さに流されず、あいまいな理解に埋没しないようにやろう。」
と、自らを顧みることからスタートしました。
「徹底的に業務フロー(仕事の流れ)を書き出して下さい。どんなに長くなっても構いません。巻物を作る勢いでやりましょう!」
と呼びかけたら、本当に巻物が登場しました!
ちょっとスゴイでしょう。
特定の1人だけが頑張ったのではなく、各部署のメンバーがそれぞれ取り組みを行っていることが素晴らしい。
机の上ではスペースが足らないため、大会議室の壁やガラスなど、そこら中に業務フローをペタペタ貼って、背伸びしたり座り込んだりして議論が続きました。
もちろん、業務フローのなかには、個人情報を扱わない仕事もあります。しかし、作業がムダになったわけではありません。
地道な作業と議論の積み重ねにより、個人情報ではないが重要な情報を発見したり、業務の重要性や緊急性の順位の見直しができました。
こうして他部署のメンバーと息が合い、価値観がそろってきたのです。
そういえば、人間関係の機微は呼吸で表現されます。
「息を詰める、息をつく、息が続く、息をのむ、息が通う、息巻く…」
息という文字を分解すると、「自らの心」と書きます。
いきという音は、「生き」に繋がります。
阿吽(あうん)の呼吸という言葉もありますが、息も心も通じ合って生き生きしている状態を指すのでしょう。
人間は息ができるから、生きていると言えます。
あるいは何か偉大な働きによって、生かされている存在なのかもしません。
このコラムも100回め。
自分が行う、とるに足らない小さなことを、汗をカキカキ、こつこつやり続けたいと思います。



