第80回 契約書が変わった。
当社がマーケティングを企画・運営する場合の、
事前セキュリティー要求事項をご紹介しました。(第79回)
業務委託の契約書の内容も、非常に厳しくなってきました。
■契約書が変わった
事前セキュリティーチェックに合格したら、次は契約書です。
要求事項が見直され、ずいぶん厳しい内容になりました。
つい2~3年前、業務契約書に個人情報保護の項目は希(まれ)でしたが、
いまではこれも当たり前になりました。
昨年、当社が締結した契約書は、「監査権限」「誓約書の提出」など、
厳しい要求事項が続いていました。
損害賠償の項目を読み返し、なかなか印鑑をつくことが出来ません。
ため息をつきながらシブシブ押印した内容を、少しご紹介します。
・(前略)委託者の全ての損害(謝罪広告費用、コールセンター費用等お客様対応に要した費用及び人件費、裁判費用、弁護士費用などを含むが、これらに限られない)について、賠償の責めを負うものとする。
・(前略)防御費用、損害賠償費用に加えて、信用回復のため営業施策に要する費用等(同施策にかかる甲の人件費等の間接費を含む)は乙(当社)の負担とする。
委託先が万一、個人情報漏えいを起こしても、委託元の責任です。
発注元の企業規模やブランド価値が大きいほど、
情報漏えい事件のお客様対応の規模は大きくなりましょう。
例えば、お詫び状や商品券等の送付、謝罪広告の掲載、
コールセンターの人件費など、費用損害額が大きくなります。
その費用の一切を、委託先に請求するということです。
上限金額の設定はありません。
万一の際、請求されるであろう、
とてつもない賠償金額を考えると、ぞっとしたのです。
■契約条件が変わってきた。
さて、セキュリティーチェックに合格し、厳しい契約書を締結し、
個人情報を守るべく仕組みを作って、一所懸命に運用したとしても、
100%守れる保証はどこにもありません。
「もし個人情報が漏えいして、損害賠償請求されたら、どうしよう?」
「自分が死んで生命保険金を充当しても、まだ足りないぞ…。」
私も思い悩んでしまいました。
そこで、個人情報漏えい保険を検討しています。
加入する企業が増えているようです。
大手企業では、個人情報漏えい保険に加入していることが、
契約の前提条件の一つになっている場合もあります。
「漏えい事件を起こして、謝られても仕方がない。」
「損害賠償費用を支払えるように、準備しておけ。」
ということ。
個人情報保護法施行まで、あと少し。
みなさんは、どのような準備をなさっていますか?



